はじめまして、久木野庵です

みなさんはじめまして。水が生まれる里、南阿蘇村でそば屋と農業を家族で営んでいる、久木野庵店主の浅尾秀一郎と申します。

これからの話は、地域のこと、家族、久木野庵のこと、自分自身のお話にもなりますので、南阿蘇の牧歌的な風景などを思い浮かべながら読んでくださるとうれしいです。

南阿蘇はこんなところ

南阿蘇村は、阿蘇五岳と外輪山に囲まれたすばらしい里です。村には、約1万1千人の人情味あふれる人達が暮らして、飲食店は約230店舗あります。
また多くの水源があり、南阿蘇は水の生まれる里でもあります。白川地区の白川水源はとても有名で、毎分60トンもの湧水が湧き上がっています。久木野庵のそばにも湧水があり、そばにはその伏流水を使っています。
鉄道があり、鉄道ファンにはたまらないトロッコ列車も走っています。何気ない田舎の風景ですが、南阿蘇ならではのノスタルジーを感じさせる美しい景色でもあります。

私がそば職人になるまで

私は昭和42年12月24日生まれ。平成8年に同じ歳の妻と結婚し、1男2女の3人の子供がいます。両親は70代、まだまだ現役で頑張っています。

私が小学校へ入学するまで、熊本大学のグラウンドの近くで森永牛乳の販売店を営んでいました。当時は従業員も多く、繁盛していたことを覚えています。
そして、私の小学校入学の直前に南阿蘇に帰ることが決まり、農業を再び継いで米と畜産、花をつくる花卉農家、そば屋と兼業の農家、それから50人規模の旅館業の管理業務全般などの仕事をしてきました。

私は南阿蘇で中学まで暮らし、高校、大学、社会人まで健軍と尾ノ上で暮らしていましたが、両親が旅館をはじめる時に、南阿蘇へ帰り旅館業の仕事に就きました。旅館での1日は住み込みで、朝食づくりから始まり、フロント、デスクワーク、食材の買い出し、夕食づくり、地域の消防団や商工会活動などと、忙しい毎日でした。また大手の証券会社の不動産部門の会社が運営していましたので接待も多く、いろんな人間模様を見ることができ、いい経験でした。

しかし2001年1月に不況のあおりを受け、旅館の売却が決まり、全員解雇となりました。その後、その場所に今の『夢しずく』ができました。その時の私たちには、1才の長女と2人目の子供を妊娠している状況でしたが、両親とともにそば屋を再び始めることになりました。

そこで私は、東京葛飾区の「江戸東京そば玄庵」のそば教室へ1ヵ月だけ住み込みで入りました。そば屋での研修を習い終えて、玄庵出身の兄弟子のそば屋へ通いの修行を8年程つづけ、俵山トンネルの開通に合わせて店舗を改装し久木野庵を継ぎ、現在までそば屋一筋できています。

久木野庵は、平成元年3月に両親が開業した手打ちそば専門店です。当時は村の議員でもあった父が、そばで地域おこしを考え、長野で研修したのちに創業し「そばの里 久木野」の出発点になったと聞いています。

平成15年の入店以来、地域の方々や同業の先輩方に育てていただき、そば職人として、社会人として大きく成長することができたと思います。

久木野庵の基本精神

さて、私が行き着いた基本精神は、「絆をつなぎ、人の役に立つ」ということです。

「美味しいそばを食べたい」、「久木野庵のスタッフと話がしたい」と足繫く通ってくださるお客様の為に食材の安心と安全に取り組み、ゆったりとくつろげる環境を整えることでお客様に満足していただき、お客様との絆を深いものとしていきたいと思っています。

そのためには、「そば屋の仕事を楽しんでいただくこと」が重要です。そば職人の口伝を守り、そばを美味しくするための技術の向上に打ち込み、これまでに体得したそば作りの知識や技術を通して、お客様、従業員、取引先など私たちと関わる方々との絆をつなぎ、人の役に立てる行動をおこしたい—そう思っています。

久木野庵の経営理念

「お客様にとって楽しいそば屋」
私たちは、食の安心と安全性を高めることでお客様に満足をお届けし、そば屋の楽しみ方を提案することを仕事とします。

「スタッフにとって楽しいそば屋」
私たちは、スタッフとともにそば職人の口伝にそった仕事内容の向上を務め、日々の仕事の中にある楽しさと喜びを理解できる環境をつくります。

「地域にとって楽しいそば屋」
私たちは、地域の方々から親しまれるそば屋を目指して努力を続け、そば屋の楽しさを実感し、日頃の疲れを癒すことができるそば屋であることで、地域社会に貢献していきます。

これからの久木野庵

久木野庵は家族で必死に守ってきたそば屋です。今後もそこは、ぶれることはありません。そば屋の2代目として、これからのあり方の「原理原則」を探っているところです。

2016年の熊本地震で、南阿蘇は大きな打撃を受けました。2019年に俵山トンネルルートが開通し、ついこの前の2021年3月、新阿蘇大橋が開通したばかりで賑わいを取り戻しつつありますが、元通りになるにはもう少し時間がかかるのではと思います。

私の志は、「久木野庵の灯りをともし続けることで、南阿蘇を元気にしていくこと」。

そば屋の仕事を楽しんでいただくことでお客様に満足していただき、食の安心と安全を提供することがミッションだと思っています。

「南阿蘇を元気にしたい」という思いをベースに、何ができるのかを自問自答しながら、南阿蘇の魅力を発見して情報を発信していきます。どうぞ宜しくお願いします。

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